【SEMESTER2-4】自己評価と他者評価がズレる原因と対策
更新日:2021年4月15日
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他人が思うあなたへの評価と、あなたが思う自分への評価がズレてることってありませんか?
人と話していて、
「え?私って人から見たらそんな風に見えてるんだ!」
「本当は違うのに!」
と思ったことってありませんか?
自分が思っている自分よりも良い評価だと嬉しいですよね。
でも、悪かったらどうでしょう?
不安になったり、心配になることもあるのではないでしょうか。
社会の中で生きるのが人間なので、正直なところやっぱり気になりますよね。

ぼくも、2年前にある人から「淡々と話しますよね」と言われて驚きました。自分の中では「こんなにすごい熱量で話しているのに!」って思っていたからです。

でも、YouTubeに動画を投稿して見たり、ライブ配信で話しているのを見ると「淡々と喋っているわ!!」と再認識できました。

このように、自分から見た自分と、周りから見た自分がズレてることはよくあるわけです。
でも、思いもよらないところで相手を傷つけていたり、悪い評判になっていたら不本意ですよね?
例えば、
・ビジネスだと売上に影響が出る
・人の目を気にして不安になったり焦ってしまう
・ぐるぐると悩んでしまったりして時間を有効に使えない
・そんな自分に自信が持てない
という問題を抱えてしまうと思います。
なるべくこのズレを減らして、気持ちよく働けたり、自分自身や周りの人と良い人間関係を結びたいのではないでしょうか。

ということで、今回は!
自分が他人に与えている影響を見直すためのカリキュラムになります!
テレビや学校では学べない内容ですので、興味がある場合はこの機会を見逃さないようにしてくださいね。

ここまで、組織心理学者のターシャ・ユーリックさんの著者「insight」を具体的に噛み砕いて説明してきました。これは、自分を知るための専門書、バイブルです!
この1から6!
価値観からリアクションまでをやってきましたね。
ターシャ・ユーリックさんは、5000を超える既存の研究と独自の研究を分析した上でこの「insight」を書かれていますし、組織の上層部、経営者層の方々に対してコーチングを実践されている人でもあります。簡単に言うと、机上の空論でモノを言ってる人じゃないってことです。

話を戻して。
この1から6は、「自分ってこういう人間だよな」という「自分の内側の想い」を明確にすることや、自分のパターンを明確にするために必要な知識でした。
ここが明確になることで、自分の想いを伝えやすくなったり、自分のパターンを改善できるようになります。

それに対して、⑦のインパクトは、自分の外側!
「他者視点から自分を知る」というものです。

この力が身につけば、他人からの評価と自己評価のズレが小さくなりますし、対人関係でトラブルも減り、良い人間関係を築くことができます。
今回のカリキュラムではこの力を高めていきましょう。

ここから本題です。
例えば、ケータイショップ(家電量販店でもOK)でこういう人を見たことありませんか?
あるお客さんが、店員さん向かって
「お前もっとわかりやすく説明しろ!」
とか、
「お前らのせいでこうなったじゃないか!どうしてくれるんだ!」
と感情的に騒いでる人を見たことってありませんか?
その人に向かって、「あの人自分のことわかってないよね」と思ったり、言われてるのを見たことありませんか。
やっぱり、人は自分の視点だけでは本当の意味で自分を正しく認識することは難しいんです。他者視点から自分を知ることも必要なんです。

女性のAさんと男性のBさんがいるとしましょう。
BさんがAさんに向かって自分の言いたいことばかり言っていたらどうでしょう?
「なんでこうしてくれないんだ!」
「なんでわかってくれないんだ!」
「そんなことしたらダメだろう!」
というようなことばかり言われてたらAさんはどう思うでしょう?
「この人といるとしんどい…」
「もうダメ、別れようかな…」
と思ってしまいますよね。
人はそういう攻撃的なことばかり言われたり、傷つけられたりしたくないんですよ。

でも、Bさんが
「いつも気遣いありがとう」
「ほんとに助かってるよ」
「Aちゃんがいるから自分はこんなにハッピーだよ」
というようにAさんが言われたい言葉ってありますよね。
感情をぶつけらるんじゃなく、気持ちが軽くなったり嬉しくなるような言葉をAさんに言う方が信頼関係も高まります。
「自分が言いたいことばっかり言ってないか?」
「やりたいことばかりやってないか?」
このチェックがめちゃくちゃ大事になります。

ここを意識できてないと振られてたり、距離を置かれたりする。
しかも、そんな自分にさえも気づけない。
とても怖いことですね。

人に与えている影響を認識して、豊かな対人関係を築ける自分になるにはどうしたらいいか?
気になりますよね!
その方法は、こちらです!

「視点取得」!
他者の思考や感情を想像する力「パースペクティブ・テイキング」といいます。
初めて聞く言葉だと思うので、 「それ何?」 と思っていると思うので具体例を紹介しますね。

この「視点取得」に関する研究があります。
アメリカ・シカゴの結婚平均年数10年の夫婦、100名を対象にした研究です。
これらの夫婦の追跡調査が1年間行われました。

「2人の信頼・情熱・愛はどうなっていますか?」と4ヶ月ごとに質問していくと、だんだん下がっていったのです。
ヤバイですよね?
このままじゃヤバイ!

ということで、夫婦に対して次のように作業をしてもらいました。
「日頃の結婚生活の揉め事について21分書いてください」

ただし、家族全員にとって最善を目指す「中立な第三者」の視点で書いてください!
と伝えました。

こうすることによって、自分たちの関係性や普段の言動・行動を客観的にチェックすることができるようになり、引き続き4ヶ月ごとに1年追跡調査をしたところ、2人の信頼・情熱・愛は維持されたという研究結果になりました。

この研究では、「中立な第三者の立場で」という条件がつけられたので客観的になることができましたが、実は人には心理的なバイアスとして、、、
「うまくいくのは自分のおかげ」
「うまくいかない周りのせい」
っていうのがあるんですね。
だから、自分の思うようにならないと
「ファミリーやパートナーがバカだからダメなんだ」
「自分は悪くない!」
というように解釈してしまいがちなんです。
これでは良い対人関係を築くことはできませんよね。

その思い込みから抜け出すためにも、自分の視点だけじゃなく「他者視点」で物事を解釈する力も必要なんです。
「この視点取得めちゃくちゃ大事じゃん!」
「超身につけたい!」
って思いませんか??

でも、大事な時ほど、「視点取得」は難しいんです。
その理由を説明していきますね。

大事な用事があるのに電車が来なかったらどうですか?
例えば、
好きなアーティストのライブ
やっとこぎつけた好きな人とのデートの約束
などなど。
イラつきません?
「間に合わないじゃないか!どうしてくれるんだ!」
というふうに怒りの感情が湧いてくるのではないでしょうか。

みんな電車が動かないとイライラした感情を放っていますし、「早くどうにかしろよ」と怒鳴っている人もいますよね。
その時の駅員さんは、怯えた目・態度になっています。
こういうふうに感情にとらわれている時は、「視点取得」をすることは極めて難しいんです。

でも、そういう感情にとらわれている時であっても「視点取得」をしやすくなる必殺技があります!
それが、心理学者リチャード・ワイスボードが提唱している「ズームイン・ズームアウト」です。

まず、「ズームイン」というのは、怒りが湧いている自分にまず意識を向けます。
「私ってお腹が空いてるのかな」
「疲れてるのかな」
「相手の不備を責めてるなぁ」
というように、まず自分の内面に意識を向けます。

そして次に、ズームアウトです!
「駅員さんも同じ人間だしな」
「気の毒だなぁ」
「いろんな人にめちゃくちゃ言われて散々な1日だろうな」
というように、相手に対する心遣いが生まれてきて冷静になれます。
そうなると、相手とより良い人間関係を築きやすくなるんですね。
相手の怯えてる目や態度から今の自分の状態をキャッチすることはとても大事なことですね。

今回の事例のように、自己認識というのは、自分の内面だけを見つめていればいいっていうものではないんですね。
人は社会の中で生きているので、他者を通じて自分を知ることはとても大切なことなんです。

また、ターシャ・ユーリック氏も「自分がどう見えているかの唯一の信頼のおける情報源は他人である」と言っています。
人は、他人からのフィードバックがないと、自分を正しく知ることができないんです。
だから、自分が信頼できる人にフィードバックをもらえる環境に身をおくっていうことがめちゃくちゃ大事だと思いませんか?
ということで「自分を知る学校」では対話イベント「自分史サロン」を行なっていきます。こういったイベントに参加しながら自己認識をすすめるのもオススメです。

自己認識は次のように、内的自己認識と外的自己認識に分かれます。
この2つが両輪です。
まず、1から4が内的自己認識です。
価値観
情熱
願望
環境
というのは、他人から見えにくいですよね?
こういう自分の内面の要素を知るということを第1学期で実践してきました。