Official Web Site
「公務員なら安泰」という幻想
「好きなことを仕事にするなんて難しいでしょう。公務員とか安定した仕事に就きなさい」
という親や周りからの意見は、どうしても気になってしまいませんか?
もし、あなたが、
「自分は公務員に向いているのかな?」
「公務員になるか、民間企業に就職するか迷っている」
「でも、たしかに安定も大事だしな…」
と悩まれているのであれば、あなたはまさに20年前のぼくと似た状況です。
公務員として14年働き、現在はフリーランスのライターになり、役所の外から見ていて思うのは、公務員が安定した生活が送ることは年々難しくなっていることです。
好きなことを諦めて公務員になった男の光と影
今から20年前の2002年3月のある日のことです。
この日、ぼくは1年間浪人して受験した全ての大学の不合格が決定しました。夜8時から両親とバツイチ出戻りのアニキと4人でごはんを食べていましたが、まるでお通夜のような雰囲気…。その後、次のような家族会議が開かれたのです。
ぼく
「頭悪いしもう勉強してもなぁ…。好きなことでいうと美容師かミュージシャンになりたいんやけど」
父
「夢みたいなこと言うてるんやない!頑張ってカタイ仕事に就かなアカン!」
ぼく
「カタイ仕事っていうたら公務員とか。公務員を目指す専門学校があるみたいやけど」
アニキ
「そこ通ってもまた公務員試験に落ちるんちゃうんか。学費がパーになってもうたらアカンやろ。パパもママもお前の世話するのもうしんどいぞ」
父は「なさけないやつだ」という表情を浮かべながら無言。
母はそんな家族の空気を読みながら沈黙。
コタツに入っていたものの、とても寒かったのを覚えています。
(家族といっても、話を聞いてくれる人はいないんやなぁ。理解者がいないのは寂しい!)
限界がきたぼくは自分の部屋に移動し、ベッドに寝転がって天井を見つめながら、
「しんどいなぁ、なんで俺は周りの人らみたいに勉強できへんねんやろうなぁ、高卒で就職か・・・」
と思っていました。
すると…
コンコンコン…(ノック)
母
「お母さんや、入ってもええか?」
ぼく
「どうせ話聞いてくれへんやん!もうええで!」
母
「まぁ、聞けよ!大事な話や」
ぼく
「わかった」
そう言って部屋に入ってきた母はなぜか笑顔でした。
ぼく
「え!?なんで笑っとん?」
母
「いや、あのな?お母さん死ぬまでにカラオケスナック開きたいって言うてたやろ?」
ぼく
「うん、言うてたな」
母
「お母さんな、カラオケスナック店開こう思うねん。せやから、役所に入るための学校とかあるなら通ったらええ。2年やな?」
ぼく
「そう、2年らしい」
母
「お母さんもがんばるから一緒にがんばろう。遠回りしても安定とかええ方向に進めたらええやんか!」
この日ほど母のありがたさを感じたことはありませんでした。決して積極的に公務員になることを目指したのではなかったのですが、母の期待に応えようと2年間毎日勉強をしたことで公務員試験をクリアし、奈良県庁職員に採用されたのです。
ここまでは、映画や漫画のような逆転劇だと思います。
しかし、この話には続きがあり…。
実際に公務員として働き始めたのですが、先輩や上司に恵まれ、生活するお金は手に入るものの、仕事に対する充実感がなく、毎日が楽しくなかったのです。
誰も教えてくれない人生のゴール
毎日を楽しく、充実感をもって生きられていなかった最大の理由、それは…
「人生・職業の目的(ゴール)」を持って生きていなかったからです。
もっと具体的にいうと、「公務員になって、どんな社会を実現するために働くのか」というゴールを持たずに安易に公務員になってしまったからです。だから、就職前に公務員の仕事内容や業界のことを知ろうともしていなかったし、「公務員にさえなれば安泰なんだ、楽しい人生を送れるんだ」と思い込んでいたのです。
役所で働きながら、ゴールのないマラソンをずっと走っている感覚。
人が「楽しさや達成感」を感じたり自信が生まれるのは、自分が決めたゴールに向かって進んでいることが実感できた時なのに、ぼくにはその肝心のゴールがなかったのです。
毎日同じことの繰り返し。
自分に自信がなく、周りからどう思われるかを気にしてばかり…。あっという間に年月が経っていきました。
そんなぼくの人生でしたが、2011年の5月15日に「激震」が訪れました。
母が突然亡くなったのです。
この時に思ったのは、
「命はいつか終わる。お母さんは好きなことを仕事にしていた!」
「自分の人生のゴールってなんなんだろう?!」
ということ。
この問題意識を持つようになり、上司や仲間との出会いや配属先での経験のおかげで、「チャレンジを応援しあえる世界をつくる」という人生のゴールを持てるようになり、35歳になった2018年4月に「ストーリーの制作」を専門とするライターとして独立しました。
2時間ください。公務員と人生に対する考え方が変わります。
独立してTwitterやSNSでの発信活動をスタートすると、次のようなDMを約100件いただきました。
▼ある保護者
「うちの子どもが公務員を目指して勉強してるのに、お前みたいに公務員を辞める人を見たら勉強する気がなくなって悪影響だろう!」
▼ある学生
「ハルさんのように好きなことを仕事にしたいのですが、親からは公務員になることを勧められていて困っています…」
あの家族会議の時から14年が経っているのに、子どもの就職や進路について親の意見や顔色がものすごく影響していることが判明したのです!
それと同時にぼくは、
「親は役所に勤めたら安泰だと思っているけど、学生たちは公務員のことを知らない」
「学生は、他になりたい職業があって、親に応援してもらいたがっている」
「親子で就職について建設的なコミュニケーションをするために足りてないものはなんなんだ!?」
と考えました。
その原因について考えた結果、次のことに気づきました。
それは…
「親も子どもも公務員の仕事内容や業界のリアルを知らず、思いこみや憶測だけで話をしている」
ということ。
ということは、公務員業界のリアルを子どもが知っていれば、子どもは親に対して
「公務員の仕事内容や業界ってお父さんやお母さんが思っているようなものじゃないよ!」
と言える!
でも、すでにそんな発信をしている元公務員がいるのでは・・・?
そう思い、調べたところ…いない。
インターネット上に公務員の仕事内容や業界のリアルが書かれているブログもなければ、動画もない!
「それなら、ぼくが書こう!奈良県庁職員として過ごしてきた14年間見てきた現場のリアルと経験があるから!」
そう決意して書いたのが、この2時間で読んでいただける著書『グッバイ公務員』なのです。
本書は次の4章で構成しています。
第1章 「ぼくが公務員になるまでのこと」
第2章 「14年間公務員として働いて感じたこと」
第3章 「公務員を退職した理由」
第4章 「公務員退職後に挑戦すること。
読者の感想
「安定」のみを手にしたい方にはこの本をお勧めしません
これは本の形をとっていますが、実質は「自分の人生を生きてこれなかった男の35年分の失敗談とこれから挑戦したいことの告白」です。
この、変化が激しい現代を生きる中で思う、【ぼくのビジョン】は、
「すべての人に出番と居場所があり、喜びが広がり続ける大調和の世界」
です。
なので、この本は、進路や就活で、
「公務員業界のリアルを知った上で、職業選択をしたい!」
と思っているあなたに届くと、とても嬉しいです。
とはいえ、初版2000部を出版したものの、とうとうあと残すところ54冊となりました。
残念ながら第2版の予定はないため、これがなくなるともうこの紙の本の購入はできなくなります。
サインなしの通常版であればAmazonや楽天から購入いただけますが、サイン版はオンラインストア、スマホですぐ読みたいあなたは電子書籍(note)でご案内しています。
もし内容に満足いただけなけなければ、返金をおこないますのでご連絡ください!
それくらい自信があって想いを込めて書いたのが、この1冊です!
あと先着54名、お一人1冊の購入でお願いします!
ぼくらの人生は、ぼくらのものです。
読んだ後は、実家のリビングに「ポン」と置いておいてください。
この本の中であなたに変わって、保護者に公務員のリアルをお伝えします。
2022年5月
HARU
『グッバイ公務員〜チャンスの扉〜』目次
はじめに
第1章
ぼくが公務員になるまでのこと
・誰もが好きなことに没頭できる力を持っている
・人生を豊かにするエンターテイメントのチカラ
・子どもの没頭力を奪う「強制」と「禁止」
・一目置かれるには好きなことに没頭するのみ
・「受験」は、子どもの「没頭力」を奪う魔物
・人間性という「体温」の消失
・存在価値は黒いスーツのお兄さんが教えてくれた
・「点」を打ち続けると未来につながる
第2章
14年間公務員として働いて感じたこと
・ハロー公務員
・思いのないロボット公務員
・気づけなかったSOS
・ええことやってんねんから胸張れ!
・全国最下位からトップへ
・圧倒的に上司有利の上下関係の世界
・やりがいを生み出す方程式「差異×理解=価値」
・人々の感謝・感動を生むPRのチカラ・蘇っていた没頭力
第3章
公務員を退職した理由
・ピラミッドの外からピラミッドの形を変えていく
・業界内の「当たり前」や「前例」に縛られ続ける公務員
・尊敬すべき対象は年齢ではなく経験値
・「社会のレール」からの自立
・「好きなこと」に没頭すると仕事がやってくる
・公務員だからできないこともある
・自分の人生を他人任せにしてはいけない
・AI・ロボットから一番遠い存在になりたい
第4章
公務員退職後に挑戦すること
・物語を創造できるのは人間だけ
・「ルイーダ(仮)プロジェクト」で、教育とまちづくりをアップデートする
・時代は『ドラクエ』に追いついた
・「トークンエコノミー」で新時代のまちづくりをおわりに
「おわりに」
HISTORY
クラウドファンディングライターHARU
元奈良県庁職員(歴14年)。精神保健福祉担当時に母が鬱で自殺。電話・対面相談や精神科病院への移送と診察への立会業務に4年間で600件従事しながらカウンセリングスキルを身につける。その後、広報担当として3年7ヶ月でライティングスキルを培う。
2018年4月にライターとして独立し、クラウドファンディングを経て著書「グッバイ公務員」出版。過去にライティング担当をしたクラウドファンディングプロジェクトの総支援金額は3400万円。総支援者数2800名。